釣行記4

5月中旬。
まだ早いと思ったが、あらら浜と中の浜の間へ行くことにした。
昨年の夏、大いに楽しませてもらったし、例の磯前ならチヌはいるかも知れないと読んだのだ。
ビン玉は少なくても、磯にチヌはついているかも知れない。

あらら浜の出船風景
磯前のブイ
大江浜
往年の94号
釣果

中の浜に着いたら、工事をしていて昨年の出船場所まで入って行けそうにない。
仕方がないので少し奥に入り、あらら浜へ回ることにした。
浜には、キス釣りをしている人がいた。
釣れるには釣れるが、型は小ぶりらしい。
キスがいるのなら、水温はある程度上がっているはずだ。

ボートを車から降ろして、浜へ降ろす。
気づいたことだが、昨年の中の浜より、ここの方がボートを出しやすい。
段差はあるのだが、難なく出せ、水面までの距離が短い。

気候は暑いくらいである。今日はライフジャケットを着なくてすみそうだ。


磯前に着いて、ボートをブイに繋留する。
今日はアンカーは必要なさそうだ。
魚探のフイッシュアラームは反応はしているが、断続的で魚影も上層部に限られている。
下層部に現れたらチヌのことが多いのであるが、撒き餌をしても変化はない。

ビン玉は少なく、アコヤガイは見あたらない。
当然、貝掃除の舟もいないのである。


そんなわけであるので、キュウセンが弱いアタリを見せて上がって来ただけで、チヌは釣れなかった。

帰りに大江浜へ寄った。

樋面氏がいて、二歳を10枚以上、上げている。
同じ頃知り合った、町瀬氏にも20年ぶりに再会した。
町瀬氏も既に10枚以上、スカリに入れていて、3月下旬頃、年なし含む大型を数枚上げたと言っていた。


今年はどうもポイント選びを間違えた感がある。
まさか、阿曽の湾でノッコミがあったとは想像しなかった。


5月25日。大江へ行く。
着いたら既に樋面氏は釣っていて、相変わらず、既に数枚上げていた。
94号近くに撒き餌をしてきてやったから、行ってこいと言う。
何なら俺の舟で引っ張って行ってやろうかと言うが、何、近いから大丈夫だなどと、旧交を温める。
町瀬氏は今日は留守である。
二人とも、既に仕事の方は引退してしてしまったので、いつでも来れるのである。

彼らにとって、大江浜は庭のようなものだ。

しかし、釣人も多い。
他の人は誰も知らない。

樋面氏の言いつけ通り、94号付近へ行ったが、彼の撒き餌にもかかわらず、魚はいなかった。
アンカーを打って、2時間粘ったが、魚探にも何も現れなかった。

そこで、島の先端にある筏近くにボートを漕いでいったら、何と下層部付近に魚影が現れている。
急遽、ボートをそこにつけ、釣り始める。
30分もたたないうちに、ウキはゆっくりと沈んでいった。


今年度初物は二歳であった。アケミ貝。
しかし、これでは岸で樋面氏らが釣っているものと変わらない。
入れ食いとなり、次から次へウキを沈めていく。

ところが、5枚を数えた後、ぴたっとアタリが途絶えてしまった。
魚探には相変わらず魚影は出ているのにどうしたことだろう。

癪に触るので、餌を変えたり、底を這わせたり、切ったり、或いはハリスを1.5号にしてみたり、長さを変えたりもしたが、変化はない。

そのくせ、潮が動き出したら、またポツポツと食い出すのである。
オキアミ。


合計10枚を釣り上げ、3時を回ったら、ダンゴがなくなってしまった。

夕方に大型を狙おうと、タシカラの餌屋までダンゴを買いに行き、戻ってみたら魚影は消えていた。
また、別の場所へも行ったが、大型は釣れなかった。

結局、岸から釣っていた樋面氏は10枚以上釣っており、私は何のためにボートを出したか分からなかった。

今度は「島影」の瀬へ行こう。
魚影が見えていたから。

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釣行記5に続く