贄浦のキュウセン
中津浜桟橋
波立つ的矢湾

4月29日、贄浦旧堤防へ行った。
かなり魚が活性化しており、キュウセン、イソベラと外道が食ってきたので、幸先いいと喜んだら、2時頃、無情にも漁師がエビアミを入れに来て終わった。
伊勢エビ漁はそろそろ終わりのはずである。
今度来るときは、チヌも食うだろうし、
エビ網もないだろう。

5月4日、以前から目を付けていた中津浜へ漕ぎ出した。
昨秋、一度ここをターゲットとしたが、北西風が強くて結局南島へ行ってしまった記憶がある。

格好の桟橋があり、難なくボートが出せた。
ビン玉にボートを繋留し、ダンゴを放り込んだが、アタリはあるもののひどく弱く、釣り上がってきたのはフグであった。
水深は8mである。
ビン玉には何もぶら下がっていない。
どうも、真珠貝をまだ付けていない。
大体において、真珠貝が多数ビン玉につり下げられ、毎日のように貝掃除をしていないと、チヌは寄らないのである。
まるで気配がなかった。

しばらくしたら、業者が近くに来たので、帽子をとって挨拶する。
彼はにこやかに笑い、手を振ってくれた。
かなり友好的である。
夕方まで粘ってみたが、結局釣れたのはフグだけであった。

しかし、ここは今後、大いに期待が持てそうだ。
潮の流れもゆっくりしているし、ボートも出しやすい。季節が進めば、奈屋浦のビン玉と同様に釣れ盛るような気がする。
何よりも、業者が友好的であったのが、気分がよかった。
夏が楽しみだ。

いったい、いつになったら、釣れるのだろう。
今年こそ、ノッコミ大型の数釣りをしてやろうと、意気込んで何度もボートを出しているのに、チヌは1枚も釣れない。
こうなると、せめて小型でも食ってきて欲しいものだが、それさえもかなわない。


5月6日、池尻に懲りず、またしても的矢湾へ出かけた。
今の時期、というより、周年を通じてこの湾ほど、チヌの魚影の濃いところはない。


今回は堅子から出航した。湾の奥の方が、波も潮の流れも比較的緩いと踏んだのである。
隣の千賀では釣り筏を営業している。ここでも、ノッコミチヌの便りは聞いていた。
適当なところまで漕ぎ出し、水深8mのところのビン玉にボートを掛ける。

別に水深8mにこだわっているわけではないが、前回のウキ下を変えるのが面倒だし、釣りやすい深さであるからだ。
魚探は反応しており、期待したが、釣れたのはまたしてもフグであった。
前回の中津浜より、頻繁にハリ掛かりする。
しかし、いくら調子がよくても、釣れてくるのはフグばかりである。いいかげん、うんざりしてしまった。


2時をまわった頃、ボートが大きく揺れだした。沖を眺めると波が出てきたようである。
揺れはだんだんひどくなり、木の葉のようなこのボートでは危険だし、何だか船酔いしそうな気分になってきた。
遠くの岸を見やると、波が激しく打ちつけている。
こんなときは、さっさと帰ってしまうのがいいのかもしれない。
それで結局、納竿してしまった。

もう、的矢湾に来るのはよすことにした。

5月11日、奈屋浦かさらぎ浜に来た。
ボートを出す浜が、だいぶ低い位置にあるので、難渋を予想したが、大したことはなかった。
中の浜にはビン玉は少ないし、貝もなさそうなので、ここにしたのである。


浜でボートを出していると、中年の業者風の人がこちらに歩いてくる。
挨拶して聞くと、かさらぎ池の真珠業者だという。
池の中で、釣らせてくれと依頼したが、体よく断られてしまった。

奈屋浦かさらぎ浜のボート回収


かなりしつこくお願いしたのだが、一人でもそういう人を許すと、後が絶たないから駄目だという。
そのくせ、貝掃除をすると50cm級が、うようよ浮き上がってくると、彼は言うのである。
大チヌ、モドキ氏(HP・筏 デカチヌスペシャル)にこの話をしたら、同様に悔しがるだろう。

結局、かさらぎ浜では、何のアタリもなく、餌もとられず、退屈なまま納竿した。

かさらぎ池はやはり釣らせてもらえないのだろうか。
絶望的だ。
そして、ノッコミの大型の数釣りは、今年はもう出来ないような気がする。

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釣行記4に続く
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