いったい、チヌを釣るためにはどのような条件が必要なのだろうか。
そこにチヌがいるとして、もしくはいなければ寄せるとして、次のような事柄が考えられる。

1.時期 2.場所 3.他に釣り人等がいないこと

1.は最も重要であると思われる。低水温、潮が悪い等でチヌがいても食欲が無く、口を使わなければ釣れないからだ。
活性化する時期が最も重要である。

2.はチヌのいる場所という意味である。いないところで釣っても全く意味は無いのであるから、この意味では1.より重要であると思われる。

3.は競争相手がいないという意味である。いれば競い合い釣技も磨かれる訳であるが、こと良型を釣ることに関しては運によるところが多いので、独り占めできるに越したことはない。


以上のようなことから、ボート掛かり釣りは最高である。よい時期によい場所を見つけたら、よい思いが出来るのだ。


私のポイント
良型3枚
この日の釣果

7月12日。風の強い日である。休みを取って釣行した。
気象庁はまだ東海地方の梅雨明けは宣言していないが、これは岐阜県山間部を含むためで、三重県、ことに伊勢志摩紀東では、もう梅雨明けしていると、私は勝手に思っている。

中の浜から漕ぎ出すと、風が強いので麦わら帽子が飛ばされそうになる。波はさほど高くないが、ボートはかなり揺れている。

ポイントに着くと、貝掃除の船が一艘出ているのに気がついた。目があったので一応会釈する。ただ、貝掃除をしていると、そちらにチヌがおびき寄せられないかと心配だ。
波があるので、ボートをいつもよりしっかりとブィに固定した。また、麦わら帽子を飛ばされないように、ひもをボートひもと連結しておいた。

この暑い最中、帽子なしでは熱中症になってしまう。

11:30から釣り始め、最初からフグの猛攻である。キスはいないのか、今日は食ってこない。餌をオキアミに変えてみる。しかし、食いが悪い。
ミノムシでもチヌは来ない。やはり、アケミ貝むき身が一番食いがよい。

餌が残るようになる。12:20、27cm。風が強いので底をはわせる。
ボラアタリが出てくる。
13時ごろ、底を這うような引き。道糸が切れ、ウキごと仕掛けを持っていってしまう。
これは空しかった。あれよあれよと思う間に、真珠ブィの方へ消えていってしまった。
恐らく、ウキ止めのところに傷でもあったのかも知れない。
相当な型だったと悔しく思うと同時に、道糸やウキを付けたチヌを作ってしまったことに、罪悪感を感じた。

仕掛けを作り直して、3年物の後、43cm。44cm、45cm。食いが良い。
三年物の間に5年物がくる。2時半ごろ絶好調。入れたらすぐにアタリが出る。
ダンゴを小さくする。ピンポン玉ぐらいの大きさである。

フグは浮いているのか、仕掛けを上げるときに掛かってくる。
3時過ぎ、少し食い渋る。アタリは不明瞭。
完全水没しても、引き込んでいかず、釣れても、唇に掛かっていて危うかったり、その反面呑み込んでいたりする。

3時半ごろ、良く引くのでボラと思って、いい加減にやりとりしていたら、40cm級である。仕掛けを長く出し過ぎていたので、ロープに巻かれてハリス切れ。残念。やはり、リールを巻けるときは一気に巻き上げないと駄目だ。
20cm級もいる。これらはリリースした。
バラし多発なれど、30〜33cm、7枚。43〜45cm、3枚。
ここは40cm級の数釣りの出来るところかも知れない。
貝掃除の船は3時ごろいなくなっていた。

掛け竿をいつの間にか、使わなくなっている。
というのば、ダンゴを左手に持ち、右手にはウキトップをつまんで、直下に落とし込むのである。
ダンゴの沈んでいくのを見届けながら、ウキ止めの近くまでウキ位置が来たら、右手のウキを海面に浮かべてやればよい。
そうすると、実に案配よく、仕掛けがなじむのだ。

掛け竿は結構苦心して考案したのだが、こんなことなら、もっと速くこの方法に気づけばよかったのである。

4時半になると漁に出ていく大きな船がこぞって港を出ていき、波がボートをあおるので納竿した。
年なしの顔は見られなかったが、満足のいく釣果であった。

やはり、風波のある時は食いが良いのであろうか。

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