1日おいて7月14日またしても、奈屋浦へ。
12時に釣り開始し、いきなりフグである。まあ、こんなものだろう、最初はフグで始まるものさ、と思っていたら、10分後30cmが食ってきた。非常に寄りが早い。やはり、おとついの撒き餌が効いているのだろうか。その後また同型。絶好調である。
どうも風波は食いに関係なさそうである。
関係ないのなら海は穏やかに越したことはない。
今日は帽子を飛ばされる心配をしなくていいのだ。

そう思って喜んでいたら、貝掃除の船が2艘すぐ側にやってきた。
アタリが途絶える。
貝掃除の方へ行ってしまったのかな、と思っていたら、1時半よりまた食い立つ。

完全に年なしだと思った48cm
この日の釣果
40cm2枚と48cm

どうも、潮どまりであったようだ。

ウキがスースーと入っては戻り、入っては戻りを繰り返している。ボラも寄ってきたようで、ツンツンとした鋭角的なアタリである。
しかし、ボラよりチヌの方が多いようで、ボラアタリを見送った後、ゆっくりと重々しくウキを沈めていく。乗ったようである。強引に巻き上げる。ボートの下に入ろうとするのを引きずり出す。

40cm。

ボラアタリの中にチヌアタリが混じっていることがある。ダンゴが割れていないときは大抵はボラアタリだが、大型のチヌはボラと共にダンゴを割りに来ることがあるからだ。
そこで、ボラアタリのなかの比較的重々しいものを掛け合わせてみた。
底ではフグのように弱々しい引きを見せるくせに、中層以上になると思いきり走り回す。顔を見てがっかり、やはりボラである。

もし年なしがいたら、小型よりも先に、ボラと共にダンゴに寄ってきているはずだ。そこで今度は餌のアケミ貝むき身をダンゴの外に出し、ボラアタリを見送ってから掛け合わせた。

大した引きではない。さほど抵抗しない。3年物と何ら変わらない引きである。姿が見えてきた。昨秋の57cmのように、ガボンガボンと魚体をくねらせている。
やった、年なしだ。
思わず笑みがこみ上げてきた。
取り込みもいとも簡単に終了し、タモに収まったその重量感は3kgとまでは行かぬまでも、2kgは超えているだろう。

帰りに魚拓用の半紙を買って行かなきゃならないな、などと魚拓のことまで頭に思い描いていた。(この時は本当にこれを年なしと、思いこんでいたのである。)

その直後、またしても同じ方法で良型である。
連続で食ってくるとは、こたえられない。餌をダンゴの外に出すのは効果がありそうだ。
その後、また、30cm級。キリがない。すこし、飽きてきた。

今日はもうこれだけ釣ればいい。楽しみは今度に残しておこう。そんな感じで5時に納竿した。

スカリをボートの中に入れ、釣り上げた年なしをまじまじと見つめると、口吻の周りが少し心もとない。50cmを超えるものは、口がガチガチで厚みもあるからだ。
「ひょっとして、50cmに足りないんじゃあ?」
そんな疑惑が私の頭の中を一瞬去来した。

不安は的中した。岸に戻ってメジャーを当ててみると、何度測ってみても48cmしかなかった。
流石にがっかりした。こんなことなら、メジャーをボートに持参して測ればよかったなどと、考えたりした。
43cm位だと思っていた良型2枚も、実は40cmしかなかったのであるから。
人間の目分量など、知れたものである。チヌの大きさを目で測ることには、自信があった私だが、今回のことで完全に喪失してしまった。

結局、この日の釣果は、48cm、40cm2枚、30cm級9枚の、合計12枚であった。

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釣行記6に続く