6月27日、久方ぶりに奈屋浦へ向かった。
2か月も海に行っていないと、調子が狂うものである。
比較的、朝早く起きたものの、撒き餌に入れる砂がなかったり、餌のアケミ貝がいつもの店に売り切れていたりして、出る前からてんやわんやだった。
おまけに、一旦家をでたが、魚群探知機やスカリを忘れたことに気づき、取りに帰ったら、スカリは何と盗難にあっていて、新たに買い直す始末だった。
スカリは底の直径が50cmのものを買った。盗まれたものは、45cmだった。それに57cmのチヌが2度入ったのだから、これなら60cmでも大丈夫だろう。

そんなわけで、度会町大野木の餌屋でアケミ貝を買い、奈屋浦中の浜に着いたのは正午を回っていた。

中の浜


中の浜から見渡すと、以前来たときよりビン玉が増えている。昨年の57cmポイントの場所はビン玉が少なかったので、少し手前、磯前の白ブィにボートを掛けた。

貝掃除の船は一艘も出ていない。水深は7mを指している。魚探のアラームは最初から鳴っていて、小魚のいることを示している。

釣り始めたのは12時半であった。ダンゴを少し多い目にドボンドボンと投げ入れる。ヌカは昨年のもので、虫が湧いている。真面目な釣り師なら、こんなヌカは使わないだろうが、私は平気である。押し麦も入れようと思ったが、面倒だったのでやめた。

ヌカと砂とサナギだけのシンプルダンゴである。
ダンゴの内容物などどうでもよく、要は絶え間なく撒き続けて、音を立てつづけることだと、最近考えるようになった。

1時になったら、アタリが出始め、キスが釣れた。30cmほどもある立派なものである。しかし、いくら良型のキスでも、この釣りでは数が釣れないので、どうしょうもない。おまけにスカリには入らないし、厄介なだけだ。
次はベラである。これらの魚は口が小さいので、アタリの割にはなかなかハリ掛かりしない。ベラも大型である。
しかし、こんな魚など釣っても仕方がないので、これもお帰り頂いた。

1時半、またもベラのようなアタリでウキを沈めていくので、海面下10cmほどで放っておいたら、引ったくっていくようなアタリが出た。
どりゃーと少し気合いを入れて合わすと、相当な引きである。リールを巻こうと思ってもハンドルが動かないので、竿でためる。
だが、抵抗したものの、すぐ降参してしまい、姿を見せた。
相当な大きさである。でも、50cmに届いているとは思われない。
しかしまあ、簡単に釣れてしまうものである。ボート釣りを始めてからいつもこうだ。57cmを釣ったときも、ばかばかしいくらいにたやすく短時間で食ってきた。釣り始めて1時間である。
こいつは後から検寸したら46cmであった。

気がついたら、竿のトップガイドが穂先から抜けている。こんな時は瞬間接着剤でもあればいいのだが、あいにく持ってきていなかったので、予備の竿と交換した。
この竿はヘラ改造竿10尺である。2年前にこの竿で55cmと50cmを捕っているので、まあ大丈夫だろうと思った。
欠点は胴調子で曲がりすぎることである。

新しいスカリとこの日の釣果


年なしよ来い、60オーバーはいずこと、ダンゴを打ち返す。
ところがダンゴ崩壊後のアタリが出なくなってきた。
そこでウキがトップを見せ、アタリのないことを確認するとすぐ、ダンゴの追い打ちを始めた。
ダンゴの周りをうろうろしているチヌを、おびき寄せてやろうと企んだのだ。

そうするとすぐにアタリが出始めた。キスやベラのアタリではなく、重いチヌ独特の前アタリである。
1、2度押さえ、3度目に上げてきて、4度目5度目は上下運動を繰り返しているだけで、トップは水没しない。
ははあ、口の中に入れて咀嚼しているなと思い、合わせるとやはりその通りであったらしく、なかなか鋭い引きである。
タモに収まったのを見て、40cmはあるなと思ったら、後で測ったら34cmしかなかった。
時計を見たら2時半を回っていた。

その後同じような調子で30cmから33cmを3枚釣り上げた。
3時半になったら、チヌはいなくなったらしく、フグが釣り上がってきた。
それでも釣り続けていると4時半ごろ、30cmのマダイで納竿。

餌は全てアケミ貝。むき身を2個刺した方が食いがよかった。
ダンゴの追い打ちが効果的だったと感じている。

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