8月も末になると、奈屋浦ビン玉はふるわなくなってきた。
閑人氏も年なしを釣ってからたびたび釣行したが、お互いにボラに悩まされ、釣れたとしても小型でしかも数が少なかった。

まあ、2か月もの間、40オーバーを含め、ボーズなしで釣れ続いたのだから、良しとするべきであろう。この場所でボーズを記録したのは14連勝のあとだったから。

私の不満は年なしが釣れなかったことであった。
予定としては、夏の間もっと様々な場所を渡り歩きたかったのであるが、奈屋浦があまりに好調すぎたので、ついぞ他の開拓を怠っていた。

私の年なしを求めての彷徨は、他の場所を求めた。
それは五カ所湾である。
中でも一番手っとり早いのは養殖イカダである。
マダイなどの飼料には成長促進剤が入っているから、そのまわりに付くチヌは成長が早く、年なしが多いはずだ。

9月22日、五カ所湾へ漕ぎ出した。

             五ヶ所湾
木谷


養殖イカダの傍に行き、業者にボートを掛けてもいいかと聞いたら、断られた。
仕方がないので、周囲をうろうろするが、他に繋留出来そうなところは見あたらない。
それに、この湾はこれからの時期、北風が吹くと問題が出そうである。
そこで、ここはキッパリ諦め、木谷へ向かった。

木谷は五ヶ所湾の入り込んだところで、イカダやカセでは年なしの実績が高い。

12時から17時まで、ダンゴを落としたが、16時にやっと37cmが来ただけで、結局これ1枚であった。

五ヶ所湾は全体に水深があり、木谷のように入り組んだところでも、岸から20mと離れていないのに、水深は10mもあった。少し出ていくと20mを越える。
写真の桟橋からボートを出させてもらったのだが、持ち主の古老の話によると、以前はこの桟橋にも大型が5、6枚付いていたが、最近では小型をたまに見るだけだそうだ。
また、夏には七か島付近のビン玉で、貝掃除の合間に大型ばかり30枚釣った業者がいるという。
ビン玉はやはり夏にいいのだ。
しかし、そこは私のボートでは遠すぎる。
船外機付きのボートならいいだろうが。
外道は、ハタマス、アヅキマス、小ダイ、フグで、ボラはあまり活発でなかった。
どうも、今ひとつである。南島が恋しくなってしまった。

釣行記 11に続く
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