2002年 釣行記1

今年は冬でも釣りに行くことにした。
今までは、寒いし、釣れる確率も低いので、冬も春も行かなかった。
しかし、大型に照準を絞っている昨今、この時期を逃す手はない。
冬は、深場がいいと言うが、私は関係ないと考えている。
体力のある大型は、浅場でもある程度活動できるはずだ。

1月中旬、贄浦旧堤防へ釣行した。

神前堤防
観音堂テトラ(ここに泳いでいた)
贄浦堤防のエビ網


比較的暖かい日だったので、練炭コンロは持参しなかった。
しかし、食うのはイソベラや木っ端グレのみで、結局チヌの姿は見ることができなかった。

2月初旬、今度は神前堤防へ出かけた。
水深は10mくらい。堤防では深場のうちに入るのだろう。
この頃になると、水温がひどく下がっており、アタリはほとんどない。
あったところで、鈍く、弱々しい魚信が2、3度あるかないかである。
ずいぶんと活性が落ちたものだ。
魚は一匹も釣れない。
こんな状態だと、忍耐も相当なものである。
根性のない私は、午後から3、4時間の釣りが限界だ。

そう感じて、3時に納竿し帰路についた。
帰り道、何気なく観音堂前テトラが気になったので、覗いてみた。
ここは浅場で水深も4m位しかない。
夏には中・大型が爆釣したのは何年も前のことである。
そんなことを考えながら海面を見つめていたら、驚くべきことが起こっていた。

なんと、チヌが海面近くを泳いでいるのだ。
大きさは40〜50cm。4、5枚見える。
そいつらは特に活性が低いわけではなく、悠々とテトラの周りを行ったり来たりしていた。
慌てて、写真を撮った。(撮ったつもりが何故か水中の彼らは写っていなかった)
その後もしばらく見つめていたが、チヌ達は容易に離れる様子がない。

そこで私は何年か前の「大清戸」を思い出し、予備に持ってきていた「紀州マッハ」を撒き餌にして、こいつらを釣ってやろうと企んだ。
だが、あれは夏の最盛期のこと、この厳寒期に見えているチヌは食うだろうか。

とにかく試してみるしかないと、近くに釣座を取り、3時半から日没まで粘ることにした。
しかし……
最初はオキアミの頭を潰されることがあったが、だんだんそれは無傷のままで返ってくる。
水温が低いので、餌に触るぐらいで、とても就餌まではいかないようである。
結局、夕暮れには触ることもなく、何のアタリもなく、終わってしまった。

2日後、休みをとって同じ場所で4時間粘った。
今度はチヌは視界にはおらず、何のアタリもなく、餌もとられず、これもまた終わってしまった。

3月16日。今度は贄浦旧堤防もどった。
午後からの釣行でとても暖かく、季節は春を感じさせた。
海草が多く生い茂り、ノッコミの産床になりそうな気配がしていた。

が、殆どアタリはなく、1月に来たときより生命反応弱く、魚は一匹も釣れない。
おまけに3時になったら、竿下に漁師が舟でやってきて、ものも言わずに網を張り始めた。
泣きっ面に蜂である。

あほらしくなって、その後納竿した。
いやはや、暖かくなったといっても、海はまだ冬のままのようである。
○ボーズのつづく忍耐の季節はいつまでつづくのやら。

釣行記2に続く
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