N君からの手紙

 大変ご無沙汰しております。  パソコンの調子が悪かったので連絡とれませんでした。  ボートを購入されたそうですね。釣りすぎて、筏渡船の業者の方に怒られないよう 気をつけて下さい。  私事ですが、毎週志摩地域の釣り場へ釣行しております。
 今年は調子が良くて、40cmアップを6枚あげました。以下最近の釣果です。
 8/10  生浦湾 山栄渡船  25cm〜35cm 6枚、42cm 1枚  
  8/19  御座港にて      45cm、46cm  2枚
 8/26  御座港にて      48cm 1枚  
 9/2   御座港にて      49cm 1枚
 9/10  甲賀漁港浅浜    20cm〜35cm 5枚、44cm 1枚 
 *S氏に出会う
 御座港は大物が釣れるのですが、数がでません。  ただ、年無しの顔を見るのももうすぐだと思います。  
 9/10 浅浜でS氏にお会いしました。  少し、お話をしていると影絵氏の掲示板で拝見させていただいたお話とよく似ていた ので、もしかしてと思い、  「猫坊主さん(猫和尚の誤り・ママ)ですか?」とお聞きすると、
「いえ、漁師見習いです」との返事をい ただき、しばらく談笑をかわしました。  またメール送らせていただきます。  



このメッセージを見る限り、もはやN君は浅浜で、セイゴバリに小チヌが釣れたことを、苦悩していたN君ではない。漁師見習いとなったS氏を釣り負かす、腕を上げた恐るべきN君である。
浅浜の苦悩から早6年、時代はN君を一級の釣師に変えてしまった。

そのN君が御座の堤防で大物釣りをしている。
御座の堤防と言えば、2年前に中北氏をはじめとし、SFCのメンバーに大型が釣れ盛った所ではないか・

そこで、SFCのメンバーに、このことを告げ、早速釣行することにした。

御座堤防


最初に出かけたのは9月15日の祭日であった。特に朝早く行く必要も認めなかったので、私が12時に堤防に着くと、既に中北氏は竿を振っていた。

20cmに満たないサンバソウがやたら多く、私は10枚近く釣り上げてしまった。中北氏に「石鯛師」ですねとジョークをとばされる。他に木っ端グレ、ネンブツダイなど。

これらのエサ取りはまともにウキを沈めず、少し沈んだと思ったら、もうエサはない。私はアケミ貝をメインに使っていたが、中北氏はコーンやイワムシ、オキアミと、多彩なエサで攻めまくる。とにかく、ダンゴの割れもすこぶる早いし、アタリは多く、退屈しない。

中北氏はナガラという妙な魚を釣り上げる。何でも刺身にすると白身で美味いらしい。しかし、口がやたら突き出ていて奇怪な風貌の魚である。
まだ、チヌは釣れない。

3時頃、佐渡氏登場。かなりイキッている(伊勢志摩地方の方言で、この場合釣りたくてウズウズしているの意)。

しかし、佐渡氏がやっても同じことである。相変わらずのエサ取りのオンパレード。

いい加減、うんざりした5時半頃、佐渡氏が大きく竿を曲げる。大物だ。リールから糸が出ていく、彼はかなり慎重である。ついにやったか、今年度不調続きの彼であったが、ようやく面目躍如と思いきや、水面を割ったのは大ボラであった。

ボラが寄ったはチヌが居るということである。全員に緊張感が走る。

6時、私は冷凍ミノムシをつけて投入した。ウキが断続的に水面下に消え、今までとは違ったアタリを示した。

軽く合わせる。大した引きではない。頭を降っているがさほど抵抗しないので、リールを巻き、強引に浮かせたのが、この日唯一の本命、39cmであった。

その後、日が暮れたので納竿した。
私は型が小さかったので不満だったが、中北、佐渡、両氏はもっと不満そうだった。

雨の合間に


9月23日、私は朝からネット上の天気予報、ひまわりの雲の動きとにらめっこしていた。
外は雨である。予報も終日雨で、こんな日はみんな家にいるのだろう。
ボートで行こうと計画していたが、雨では危険が伴う。大型が狙える安全な堤防と言えば、御座提しかない。

大した降りではないが、やはり雨は億劫だ。行こうか行くまいか思案しているうちに午後になってしまった。
1時過ぎ、ネット上のひまわり画像を見ると、正午に更新されており、志摩半島以西の雲が切れている。
このまま雲が東に移動すると、約1時間後に雨は止むはずだ。その間に御座提に着けるではないか。

そう判断した私は、10分後には志摩半島先端に向かって、車を飛ばしていた。

着いたのは3時である。まだ、雨は降っていたが、かまわず合羽を着て釣りはじめた。

相変わらずのエサ取りのオンパレードである。この小さいサンバソウをチンポカミとどこかで呼ぶと聞いた。何と下品な呼び名だ。こんなものに大事なところをかまれたら、大変である。夏にこいつの居るところでは泳ぐのは、避けた方がよい。

5時半、ボラのようなアタリ。ボラが寄ったかどうか、確かめてやれと合わせると、やはり横に走る。へら改造竿はリールシートの所から曲がり、ギシギシと音をたてている。ハリスは2号。まず大丈夫だろうと強引に浮かせにかかる。大変な逸走である。
絶対糸など出すものか。第一、面倒ではないか。

やがて浮いた。本物である。良型だ。
45cm。

その後、6時に納竿した。
短時間の釣りだったが、まあ、満足だった。


新釣行記 10に続く

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