トランサムの加工

バウアップはエクステンションバーで、ある程度解消されるが、船外機ヘッドが海面近くにあると、飛沫がかかって、後ろから内部に海水が入ったりすると、故障の原因になると聞いたので、取り付け位置を上げることにした。


まず、ステンレス板をHCで購入した。値段は1,980円也。厚さは1oである。これを余分な部分をディスクグラインダで削り取り、89×38×340の角材を挟み込む形で、コの字型に曲げた。
これで、取り付け位置は9p上がることになる。
1oのステン板の剛性は思いの外で、万力で挟んだり、ハンマーで叩いたりして、かなり長い時間をかけて必死で曲げた。
なかなか曲がらないので、HCの店員に相談したら、「無理でしょう」というあっさりした返答。
意地になって、まるで板金工のように、たたき続けてやっと完成した。
それをステンビス4本で止める。


船外機取り付けパットの位置と、ボルトを通すための穴明け位置に印をつけた。



船外機は今まで海側に倒れた形で付いていたので、なるべく海面に垂直に近づけるため、もともと
付いていた装着用板に、さらに板を張り付けた。
この新たな板は、半分を側面から見ると三角形になる形で削った。
これも大変な作業で、のこぎりで挽いて、かんなで削り、大いに時間を要した。



船体への取り付けはもっとも気を遣った。
8oのボルトナットで止めることにして、まず、ステン板に4カ所穴を空けた。
ところが、これが多すぎて、上の2つは取り付け板の上部の方にきてしまい、ここにボルトを通す穴を空けると板が薄いため割れてしまうことが予想される。
結局使用した穴は下の2つでここに仮止めした。

ステン板だと、船外機を取り付けた際、滑り落ちて海中にボチャンでは何もならない。

そこで滑り止めに、ステンビスを4つづつ、合計8コつける穴を空けた。

しかし、4つもつけると船外機をつけるとき、パットを絞められない。
仕方なく、下の2つはよして、上の2つだけにした。
まるで「ミッキーマウスの耳みたい」・・・ひろしさん談。

このビスにパットを引っかけるようにして装着してみたが、どうも船外機脱着に手間取りそうである。
ビスをわざと浮かし気味にしてあるので、その間にはめ込むのに時間がかかるのだ。
それに、ビスは振動でゆるんでくるだろう。



さらに考えて、ステン板の残りの切れっ端を、またまたグラインダーで加工して、ステンビスで上部に止めた。これで、脱着は容易だし、ビスもゆるみにくいだろう。
これも手間のかかる作業だった。

これをボルトナットで固定した。船体の穴あけは、思ったより楽だった。


後ろはステンビスで止めた。
さらに、防水にシリコンシーラントを板の周りと、板そのものにも塗っておいた。


完成して船外機を装着したところ。


このトランサムは、ひろしさんの掲示板で、いろいろアドバイス頂いて完成したものである。

アドバイス頂いたひろしさんはじめ、RYOさん、JUNJUNさん、どうもありがとうございました。


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